刀の価値
刀の価値を知る方法
武器である刀は精巧なつくりが美しく究極の芸術作品と例えられることもありますが、実際の価値を知らずに所有される方も少なくないでしょう。
素人では価値の判断は難しいので、刀に詳しいプロによる査定で価値を知ることができます。
刀の査定には様々なポイントがあるので、詳しくご紹介していきましょう。
刀の鑑定書は刀の出来や保存状態、学術・美術的に価値がある刀に発行されます。
品質を証明するものなので、買取の際は高額査定につながる可能性も考えられるでしょう。
鑑定書は専門機関や査定を行う個人店で発行することも可能です。
査定では刀銘の真偽の確認が最も重要なポイントとなります。
座銘であれば正しい銘であるか、流派や国の特徴、作風の一致、いつの時代かなどを確認します。
名工が製作した刀は買取と購入のどちらでも人気です。
無銘の場合は時代を想定しながら地鉄や刃紋を確認し、そこから流派や作者などを推定し、価値を見極めます。
柄や鞘といった刀装の形が維持されているのかを確認し、また保存刀装備や特別保存刀装などどのランクに当てはまるのか見極めます。
茎とは刀身の柄に覆われている部分で、作者や地域によって特徴が異なるので、流派を見極める際に確認します。
刀の鑑定書のランク
刀の鑑定書にはランクごとに種類があり、ランクによって査定額も変わります。
発行する機関などによって違いがありますが、公益財団法人 日本美術刀剣保存協会で発行される鑑定書のランクをご紹介しましょう。
江戸時代までに製作され銘が正しい刀や、南北朝時代までの著名刀工の在銘の刀が対象です。
無銘の場合は年代や国、系統は分かり鑑賞できれば多少の傷があっても認定されます。
保存刀剣のうち、保存状態や保存よりも出来が良い刀が対象です。
平安時代から江戸時代につくられた特別保存刀剣のうち、保存状態と優れた出来、国の重要美術品の基準を満たす質を持つ刀に発行されます。
重要刀剣のうち保存状態と特別な出来栄えで、国の重要美術品の上位と同じ基準を満たしている刀に当てはまります。
貴重認定書や特別貴重認定書など古い鑑定書もありますが、信頼度が低いので再鑑定が望ましいです。