陶器の種類について
日本には、数多くの陶器や磁器があります。陶器というのは、土(粘土)で作られており、石の粉で作り上げられる磁器とは性質が大きく違います。
陶器は、一般的には、磁器に比べて素朴な温かみのあるものが多い、と言われています。
しかしながら、陶器にもそれぞれの性格があり、産地や職人によって、その風合いやデザインが大きく違うのも確かです。
ここでは、陶器の種類や、それの特徴についてお話していきましょう。
日本六古窯
陶器の種類の説明の前に、日本六古窯(にほんろっこよう)についてご説明しましょう。
日本六古窯とは中世から現在まで精算が続いている6つの釜の総称です。
上記の釜は他の大陸から渡来した技術と区別されている、日本独自の焼き物(釜)なのです。
陶器の種類は多種多様
上記で挙げた六古窯の他にも、良い土があるところには、必ず陶器の文化が芽生える、と言っても過言ではありません。
全国津々浦々、さまざまな陶器があります。
まさに、枚挙にいとまがありません。
今回はこのなかかから、「益子焼」「美濃焼」、そして日本六古窯の「備前焼」について取り上げることにしましょう。
同じ陶器でもこんなに性格が違う!
「ましこやき」と呼びます。「用の美」を尊び、日用品としての性質が非常に強く出ています。
土本来の色を愛し、デザインも、温かみがあり、ほっとするものです。
少し重いのが欠点であるため、女性や子どもの場合、コーヒーカップなどは使いにくいかもしれません。
備前焼とは、良質の陶土で形成し、乾燥させ絵を付けず釉薬も使わずに焼いた陶器です。
土色が表れている陶器であり、ザラザラとした手触りが味となっています。
保温力が優れているので、飲み物なども熱しにくく冷めにくいようになっています。
ルーツを扱った漫画が販売されたということで注目も浴びた「美濃焼」は、価格が比較的安く、買いやすいです。
釉薬と土を一緒に溶け合わせることで、釉薬をガラス化している手法や、深い緑の色合いが特徴でもあります。
益子焼同様、「用の美」を重んじるものではありますが、色合いなどは、白を使ったり明るい風合いで仕上げたりしているものも多く、幅広いデザインを選べます。