陶器の種類について

陶器の種類について

日本には、数多くの陶器や磁器があります。陶器というのは、土(粘土)で作られており、石の粉で作り上げられる磁器とは性質が大きく違います。

陶器は、一般的には、磁器に比べて素朴な温かみのあるものが多い、と言われています。
しかしながら、陶器にもそれぞれの性格があり、産地や職人によって、その風合いやデザインが大きく違うのも確かです。

ここでは、陶器の種類や、それの特徴についてお話していきましょう。

日本六古窯

陶器の種類の説明の前に、日本六古窯(にほんろっこよう)についてご説明しましょう。
日本六古窯とは中世から現在まで精算が続いている6つの釜の総称です。

  • 瀬戸
  • 常滑
  • 越前
  • 信楽
  • 丹波
  • 備前
  • 上記の釜は他の大陸から渡来した技術と区別されている、日本独自の焼き物(釜)なのです。

    陶器の種類は多種多様

    上記で挙げた六古窯の他にも、良い土があるところには、必ず陶器の文化が芽生える、と言っても過言ではありません。
    全国津々浦々、さまざまな陶器があります。

  • 岩手県の小久慈焼
  • 福島県の会津本郷焼
  • 栃木県の益子焼
  • 石川県の九谷焼
  • 岐阜県の美濃焼
  • 京都府の清水焼
  • 山口県の萩焼
  • 佐賀県の有田焼
  • 沖縄県の壺屋焼
  • まさに、枚挙にいとまがありません。
    今回はこのなかかから、「益子焼」「美濃焼」、そして日本六古窯の「備前焼」について取り上げることにしましょう。

    同じ陶器でもこんなに性格が違う!

  • 益子焼
  • 「ましこやき」と呼びます。「用の美」を尊び、日用品としての性質が非常に強く出ています。
    土本来の色を愛し、デザインも、温かみがあり、ほっとするものです。
    少し重いのが欠点であるため、女性や子どもの場合、コーヒーカップなどは使いにくいかもしれません。

  • 備前焼
  • 備前焼とは、良質の陶土で形成し、乾燥させ絵を付けず釉薬も使わずに焼いた陶器です。
    土色が表れている陶器であり、ザラザラとした手触りが味となっています。
    保温力が優れているので、飲み物なども熱しにくく冷めにくいようになっています。

  • 美濃焼
  • ルーツを扱った漫画が販売されたということで注目も浴びた「美濃焼」は、価格が比較的安く、買いやすいです。
    釉薬と土を一緒に溶け合わせることで、釉薬をガラス化している手法や、深い緑の色合いが特徴でもあります。
    益子焼同様、「用の美」を重んじるものではありますが、色合いなどは、白を使ったり明るい風合いで仕上げたりしているものも多く、幅広いデザインを選べます。

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