花瓶(花器)の種類
多種多様な花瓶(花器)
花瓶は主に切り花を挿すために作られた容器なのですが、その種類は多種多様に渡っており、一口にどんな種類があるとはなかなか言えません。
例えば、一輪挿しと呼ばれる切り花1本を飾っておくための花瓶もあれば、たくさんの切り花が挿し込めるよう口が大きく空いている花瓶、華道で使われるような花器になると平皿のような形のものもあるため、形で分類することは非常に難しいです。
ただ、壺型や筒型などの長細い形のものは花瓶の形としてよく見られます。
産地ごとに変わる花瓶(花器)の種類
形や色に関して、花瓶(花器)を分類することは難しいのですが、産地ごとに大きく分けることは可能です。
大きく分類すると、日本で生産された花瓶・西洋で生産された花瓶・中国で生産された花瓶に分けられます。
日本で生産された花瓶は、年代を重ねた骨董品となると焼き物で作られたものが多く見られます。
例えば、滋賀県と三重県の県境にある信楽町が産地である「信楽焼」は多くの花瓶が今でも生産されています。
土感の残る純和風の信楽焼は、花の鮮やかな色を引き立たせてくれるため、花瓶の種類でも人気のある焼き物と言えるでしょう。
「九谷五彩(赤・緑・黄・紫・紺青)」が基調となっており、豪華絢爛な絵付けが魅力的な九谷焼も花瓶や花器によく使用されています。
九谷焼は鮮やかな色味が特徴的なので、1種類の花だけを飾ったとしても存在感を放つことができ、一輪挿しにもおすすめです。
西洋で生産された花瓶は、日本の骨董品で見られる花瓶とは異なり、ガラスや陶器で作られているものが一般的となります。
特に、ガラス製のアンティーク花瓶はガラス工房家であったエミール・ガレの作品などを中心に現代でも人気の高い骨董品です。
また、中国で生産された花瓶は青磁や翡翠などで作られているものがあります。
花瓶や花器には様々な種類があり、作られた年代や産地によって様々な形が見られます。
骨董品として価値の高い花瓶や花器も多いため、もし自宅に骨董品の花瓶があるという方は、一度確かな鑑定士のいる骨董品店で鑑定してもらいましょう。