唐津焼とは

唐津焼とは

佐賀県唐津市などを中心に焼かれている陶器で、日常の食器から茶器に渡って様々な種類が存在しています。
唐津焼の歴史は1590年代からと言われていて、朝鮮から連れ帰った陶工達により焼き物の技術が伝えられ、唐津焼が出来たと言われています。
最初は食器などの日用品を中心に作られていましたが、唐津焼の素朴な風合いなどから徐々に茶の湯道具や鉢、飾り皿なども作られるようになり、多くの方に好まれるようになりました。

さらに京都や大阪に販路を広げていったところ、西日本では焼き物イコール唐津物と言われるくらい広範囲に知られていきました。
桃山時代には、唐津焼は茶の湯の名品同様となり、「一井戸二楽三唐津」と名前が出る程浸透していったのです。

唐津焼の分類

唐津焼でも大きく分類するといくつかに分けられますが、代表的な技法で言うと絵唐津というものがあります。
絵唐津とは素地に釉薬や顔料などの鬼板で、草や花、鳥などの文様を描いたものです。

朝鮮唐津は、黒や飴色の鉄釉をかけた上に、白の藁灰釉(わらばいゆ)を流して、落ち具合から景色(釉色の変化)を表現したものになります。
主に茶陶としての名品が現在でも多数あります。

粉引唐津は、褐色の粘土を使用し素地がまだ生乾きの状態で化粧土(有色素地の上に薄掛けする白色の陶土)を全体に回しかけて乾燥させます。
乾燥後に施釉したもので、表面が白く粉をふいたように見えることで、粉引唐津と呼ばれるようになりました。

三島唐津は、素地が生乾きの状態の内に線彫、雲鶴、印花紋などの文様を施した後、化粧土を塗って削り、または拭き取りと工程を繰り返して仕上げ、焼き上げた状態の焼き物を言います。

唐津焼の特徴

唐津焼は、硬く焼くことで締まった仕上がりになっていますが、その仕上がりは決して100%に仕上げるのではなく、あえて80%に抑えて仕上げます。
これは、残る20%を使う側の自由になるように考えられているからであって、作り手八分、使い手二分と言われています。

荒くざっくりとした土も大きな特徴で、ほとんど手を加えることなく、素材を活かして持ち味を出すように作られています。
長く使っていくことで、味のある自分だけの唐津焼へと変化していくため、毎日使っていても飽きずに使えるでしょう。

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