ルネサンスとは
ルネサンスは「再生」「復活」を意味し、キリスト教以前の文化(ギリシア・ローマ文化)を再生する文化運動のことを指しています。
ルネサンス美術を見ると、初期ルネサンスの三大巨匠はドナテロ、ブルネレスキ、マサッチオ。
盛期の時期に入るとレオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロが活躍するなど、巨匠と呼ばれる画家も時期により変わっていきました。
期ごとに多くの有名画家が誕生していることからも、ルネサンス期は絵画に対する価値や技術が人々の中で発展してきていることが分かります。
ルネサンス美術の技法
絵画の技法にはいろいろなものがありますが、現代の絵画にはこのルネサンス期に生まれた技法が多く取り入れられています。
輪郭線を用いらないスフマートや空気遠近法などはこの時代に生まれた絵画の技法の特徴でもあります。
また、線遠近法の完成や人間性を尊重した彫刻などもルネサンス期が生み出した大きな特徴でしょう。
女性の体のやわらかなラインを表現した洗練された作品や、「モナ・リザ」など誰もが知っている絵画もこの時代に誕生しました。
こうした数々の技法は時代を超え、芸術という遺産として残っているのです。
ルネサンス絵画・特徴の変遷
初期のルネサンス絵画では人々の動きがより自然で、滑らかになっています。
色は全体的に淡めで、パステル色のある絵画が多く見られます。
これはゴシック美術が大きく関係しており、ゴシック美術に影響された画家が作品としてゴシック美術の特徴を取り入れているためです。
ゴシック美術と比較すると、ルネサンス絵画の方が、より動きの表現や色彩が鮮明に見られます。
初期の作品はゴシック美術の影響が表れている作品も多いのですが、盛期のルネサンス絵画では色彩などの特徴が逆に誇張されなくなり、自然に一番近い表現をされているものが増えてきます。
人体の表現もナチュラルで緻密に描かれているものが見られるのですが、中にはマニエリスムという体を不自然に描くことで現実ではないことを印象付けられる様式も誕生しました。