書画骨董とは
書画骨董とは、文字が記されている「書」に、それと関係のある絵が共に書かれた「画」がひとつとなっている作品を書画と言います。
道具や古美術品でもないのに骨董と呼ばれているもので、書画骨董という言葉を使って日本で呼ばれ始めたのは、明治時代末期からではないかと言われています。
本来書画は”古書画”のことを示し”骨董”は書画以外の古い器物のことを示すときに使われていますが、書画骨董の場合には希少価値の高い書画である意味となります。
書画骨董の歴史
書画骨董は2つの種類に分けられ、日本でできた日本画や書は「和物」に分類され、洋画や版画は「洋物」に分類されています。
和物の始まりは書と日本画で、書は文字だけが書かれたもので、日本画は唐絵とも呼ばれていました。
日本画と区別されるようになったのは、洋画が日本に来てからとなります。
洋画とは油絵具で描いた油絵を洋画といい、彫刻や細工した版にインクを塗り転写する版画も洋画の1つとなります。
奈良・平安時代の古筆や歴史上の人物が描いたものは美術品として扱われることが多いので、それ以降の作品が書画骨董となり、歴史に名を残しています。
書画骨董の特徴や骨董品としての価値
書画は本来東洋が発祥の作品となり、東洋美術の中でも重要なものとなります。
書画とは、一般的に文字と絵が一緒に書かれた作品を示していますが、書のみの場合や絵のみであっても書画とされることもあります。
書画骨董は、日本や中国の作品が多くあり日本画らしい作品には花や植物、鳥や動物などの自然なものが描かれているのが大きな特徴です。
唐絵は、唐の時代の技法を使っていて、これには洋画の技法も混ざりあっていることから、東洋と西洋の混ざった作品とも言えます。
中国作品は巻物で、絵と文字が一緒に入っていて、丘陵や人物などが描かれている作品が目立っています。
書画骨董の価値ですが、日本画よりも中国の書画の方が価値は高く需要もあります。
また軸装や額装、屏風や衝立などの大型の作品も人気が高くなっています。