水墨画の歴史
水墨画は日本絵画の分野でも代表的なジャンルです。
水墨画の技法は唐の時代に山水画の技法という表現手段から完成し、大乗仏教の一派である禅宗によって日本で普及されたそうです。
その後も水墨画は日本独自の画流によって、様々な作品が登場する事になります。
室町時代の水墨画家として有名な雪舟だけの作品で、代表作「天橋立図(あまのはしだてず)」を含め6作品が国宝と指定されています。
水墨画が始まり栄えた時代
水墨の技術は唐の時代に技法が成立され、日本には鎌倉時代から室町時代にかけて中国の宋・漢画が伝わってきました。
元々は漢画に習って描いていたと考えられ、のちに日本でも独自の水墨画が確立されて様々な有名作品が生まれてきたのです。
室町時代には雪舟の出現により、水墨画はさらに発展を遂げました。
雪舟は幼いころから素晴らしい画才を認めらており、雪舟は自ら中国に渡って宋・漢画を学び、漢画を越した独自の日本水彩画を創始したのです。
室町後期には幕府御用絵師の狩野正信・元信の親子も登場し、日本画の技法を取り入れられた水墨画は増え、室町時代は水墨画の最盛期であったと言えます。
江戸時代前期には衰えが見えましたが、江戸時代後期に新しい画風が取り入れられた南画と円山・四条派の二つの流派は勢いを増し、さらに新しい技法も加えられ明治以降でも有名な水墨画家が活躍しました。
水墨画の特徴とは
水墨画は墨一色で表現されており、線だけではなくぼかして濃淡、明暗を表すように描かれているのが特徴的と言えます。
筆は線を引くための筆と面を表現するために柔らかい筆を使い、毛質の特徴を活かして幅広い表現を作り出しています。
さらに、水墨画に大切なものは水であり、使う水とのバランスをとりながら墨の一色から偏色に変化させて表現豊かな水墨画が描かれているのです。