一后 一兆について

一后一兆とは

一后一兆は石川県生まれの蒔絵師です。
奈良時代から始まったとされている蒔絵は日本独自の伝統工芸であり、漆や漆器の装飾では欠かせないものと言えるでしょう。
漆器の装飾したい面に漆を使って絵や模様、文字を描き、そこに金、銀、錫などの金属粉や色粉をまき、漆が固まることで表面に定着させる技法です。
一后一兆は輪島塗の名人で蒔絵師としては最高峰とも言われ、素性に関しては詳しく残されていませんが、多くの人々を虜にしてきました。
輪島塗は石川県輪島市で生産されている漆器のことで、古いものは室町時代のものとされていますが、鎌倉時代にも作られていたことが遺跡調査などで分かっています。
幼い頃から蒔絵の世界に強い憧れを持っており、青年期はつらい修行を重ねていき、日展などの大きな展示会でも入賞する実力を付けていきました。
一后一兆の色彩感覚は大胆で構図力があり、全ての要素が合わさることで魅力的な作品が生まれ、その結果最高峰の蒔絵師と評されるようになったのです。

一后一兆の作風について

一后一兆は美しく華やかな作品を手掛けることに強いこだわりがあり、煌びやかな作風が特徴的です。
しかも、ただ豪華な雰囲気を醸し出しているのではなく、細部まで緻密にデザインされていることから、高度な技術力で表現されている点も人々を惹きつける要素となっています。
茶道具を手掛けることも多く、現在でも高値で取引されているほど人気です。
中でも高く評価されている茶道具は「棗」で、これは抹茶を入れるための木製漆塗りの容器になります。
一后一兆の手掛けた棗は全て金蒔絵を豪華に使用しており、贅沢品でありながらも嫌らしさを一切感じさせない仕上がりが魅力的です。
豪華絢爛な作風にこだわった一后一兆の作品はあまり世に出回っていないものの、根強い人気から数十万円以上の高値で取引されていますが、その分、偽物が出回ることも珍しくはないでしょう。
元々出回っている作品数も少なく希少性が高いので、一后一兆の作品をお持ちの方は古美術や骨董の専門店で一度鑑定を受けてみることをおすすめします。

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