掛け軸の贋作・偽物の見極め方

掛け軸の贋作・偽物の見極め方

骨董品の分野というのは、非常に難しくも面白いものです。
どれだけ精巧に作られていても贋作なら二束三文、しかし本物なら数百万、数千万という値段がつくということも珍しくありません。
しかし同時に、ファン・メーヘレン(フェルメールの贋作画家。その技術は卓越したものであり、ナチス・ドイツの目さえ欺いたと言われている)のように、贋作画家でありながら、非常に価値があるもの、と認められている人もいます。

このように骨董品と贋作か本物か、という問題は切っても切り離せません。
今回は、「掛け軸にまつわる話」を取り上げます。

掛け軸の判定は本当に難しい

掛け軸の判定は、骨董品のなかでも見極めがとても難しいものである、と考えられています。
単純に、「印刷した」という程度のものであれば、重ねてみればまず間違いなくわかりますし、使われた画材をチェックすれば簡単に見抜くことができるでしょう。
また、現在まだご存命中の作家さんの作品などの場合は、本人が見れば見抜かれる可能性が極めて高いため、既に亡くなられた作家さんのものに比べると、贋作が少ないという事情はあります。

しかしこれが、

  • すでに亡くなった作家
  • しかも同時代に描かれた贋作 という場合は、一般の方にはまず見抜けないでしょう。
  • 掛け軸の鑑定はぜひ専門家に

    同じ時代に描かれた贋作というのは、画材なども同じものを使用しているケースが多いです。
    また、それだけ人気の作家だということですから、「出来のよい贋作」がたくさんでています。
    出来のよい贋作などの場合は、ぱっと見ただけではまずわかりません。
    その上、時代もかぶっているとなれば、専門家でさえ、見極めることに難しさを感じることになります。

    このように、

  • あきらかなプリントタイプ
  • 値段が不当なほどに安かった
  • というような「わかりやすい」場合を除けば、掛け軸の鑑定は、専門家の確かな目にゆだねることの方が確実である、と言えます。

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