金農について

金農について

金農とは

金農は、中国清代の文人・画家・書家の一人です。
1687年に中国浙江の杭州府銭塘県仁和で生まれました。
初名は「司農」と言い、字は「寿門」、冬心の号でよく知られています。
若い頃からすでにオリジナリティを形成していたため、一生官に就かず各地を旅して書画を売って生活していました。
隷書が得意だったことから三国時代に、呉の「禅国山碑」などを学び、漢時代の隷書と趣を異にし、独特の書風に行きついたと言われています。
隷書の他にも、詩文や画に優れていたため拓本の収蔵も豊富にありました。
書史を近代にまで導いた恐るべき人物として名を残しています。
金農は、中国・乾隆帝の時代に底しれない書風を確立した歴史もあり、30歳を過ぎた頃から詩書を持って各地を巡り、60歳頃には揚州に寓居し「揚州八怪」の代表的存在と言われた人物です。

作品の特徴

多くの文人の影響を受けて育ち、若き頃から独自性の強い表現の作風を持っていました。
金農の趣味である碑帖のコレクションも作風に影響しています。
書においては、装飾性があり従来の漢隷書とは異なる書風が表現されています。
漆をヘラで伸ばしたような横太な書であることから、漆書と呼ばれるようになりました。
独自の境地に向けて名高い功績を称えた金農の画は、梅竹や馬、仏像を主題に個性的な画風となっています。

金農の代表作品

金農の代表作品には、「四幅対」や「墨梅図」、「金冬心集」、「画梅題記」、「楷書昔邪之廬詩」などが挙げられます。
この他にも数々の作品を手がけてきた金農は、形式にとらわれない自由な画風として親しまれています。
金農が残した書画は大半が古画の部類となっているため、偽物や写し品の可能性が高いかもしれません。
人気が高いだけに工芸印刷や手彩色の木版画も多く出回っています。
ただ、表装などの仕立てによっては高値がつく場合もあるので金農の作品を鑑定してもらう際は、多数の知識を持つ専門鑑定士が在籍する骨董品店で見てもらうと良いでしょう。

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